今年の夏祭りは、日頃の行いの悪さがたたって、当日18時頃から雷雨になったので、折角着替えた浴衣を仕方なく脱いでワンピースに着替えて行った。バス停を降り、夏祭りの会場へ着いた途端、雨が上がって相当がっかりしたのだった。

それだから、今日も雲行きが怪しかったが、何としても花火大会は浴衣で行きたかった。「ひがしまつやま花火大会実行委員会」に電話すると自動アナウンスで「本日の花火大会は決行致します」と繰り返し流れている。決行するということは、晴れると見込んでいるのだろう。浴衣に着替え、賭けに出た。


出掛ける前は小雨だった。バスに乗ったら雨が降り出し、バスを降りたら本降りになった。会場まではバス停から歩いて40〜50分ほど。主催者は車を持っていない人がこの世にいるとは思ってないらしく、交通の便が極めて悪い。池田*1で買った気に入りの白い浴衣なのに、泥が跳ねたらやっかいだ・・・と思っていると、10分も歩かないうちに土砂降りになった。裾が濡れないようにたくし上げる。でもそんなことするくらいなら、どうして浴衣で来たのだろうか、何も今日着なかったら二度と浴衣を着られない訳じゃないじゃない・・・土砂降りの中、黙々と浴衣で歩くのはかっこ悪いなぁ・・・と色々考えて30分程歩くが、雨は激しくなるばかり。ここまで激しい雨だと、泥跳ねのことなんて構っちゃいられなくなる。情けなくて帰りたくなる。だけど引き返さずに前へ向かっている。我ながら馬鹿なことをしたもんだなぁと改めて思う。


そうこうしているうちに、18時40分頃、会場へ着いた。雨は本降り。19時から始まるはずだが、一向に人が集まる気配はない。浴衣の人など1人もすれ違わない。
コンビニがつぶれてテナント募集になっている建物の屋根の下で待つことにする。


19時05分頃、雨の中花火が始まった。雨でも綺麗だった。始まると、何処かに車を止めていた人たちか、何処からともなく一斉に人が出てきた。
19時半くらいになると、降りが弱くなった。屋根の無い土手沿いまで行って間近で花火を見たくなった。また降りが激しくなったら、戻ればいい。もうすでに浴衣は汚くなっているのだし。土手まで行くと花火は大きい。真上なので、傘を差すと丁度傘のせいで花火が見えなくなる。傘をよけると自分が濡れる。そんな葛藤を繰り返す。


20時過ぎに雨が止んだ。レジャーシートをひけるくらいに見事に止んだ。
貸切状態で、打ち上げ花火を満喫した。東松山の花火大会もクライマックスだけはすごい。色とりどりで、決して芸術的ではないが、綺麗だ。


私の夏が終る。

*1:目黒にある池田重子先生の着物屋